2009年4月13日月曜日

サッゲーオ その3

昼までだらだらして、近くにあるワット(寺院)へ行き、お参りをする。
ソンクラーンということで人が集まってる。ワットは地域の中心的存在で、
いろいろな催し物がここで行われる。

お坊さんや寺院はタイ人にとって身近な存在だ。昔バンコクでお坊さんが
公衆の面前で普通にタバコ吸ってたり、バスの中でヘッドホンして重低音が
聞こえてくるのでお経でも聞いてるのかと思ったら、良く聞くとディスコばりの
ダンスミュージックだったこともあった。

ここでプイのお母さんと会う。笑顔が素敵な人だ。この寺で修行中の
オームの弟(12歳)とも会う。タイの仏教徒の男はみな一度出家して
修行する。姉が連れてきた日本人をはにかみながら見ていた。

広い境内で今夜の縁日?の準備が行われている寺院を後にして、
近くの山にある滝へ向かう。タイ人は滝が好きだ。田舎に行くと
みんな滝に行きたがる。

滝でプイとオームの地元の友達のオカマ?に会う。滝に浸かってたようで
服がぴちぴちに体に張り付いてた。この時期多くのワイルンが地元に帰って
きている。

滝でビール飲んでまったりし、プイの家に戻る途中の道沿いの食堂に寄る。
ここの奥さんは5年ほど日本で働いてたという。こんな田舎の食堂でびっくりな
話だが普通に日本語が通じた。横浜に住んでたそうで、その印象を便利で
楽しかったと言っていた。まあバンコクと比べても日本は素晴らしく便利で
綺麗な国だろう。

プイの家に戻り一休み。プイのポー(お父さん)は家の周りに植林したり、
池を作って魚を飼ってたりと土地を持ってて、プイの案内で一通り見てまわる。
植物も育ててて、よく取ってきて食べるそうだ。竹林もあり、池から水をやる
設備も整ってて立派な土地だった。

その後睡魔に襲われそのまま寝込む。目を覚ますと夜9時半過ぎだった。
オームとプイの弟とバイクで再びワットに向かう。人が集まり大賑わいだ。
プイとその家族親族は宴会を開いていた。ステージではダンス歌謡ショーが
行われ、その隣ではムエタイの試合が行われている。やはり地元の友達が
大勢来てて、何人(オカマ2人含む)か紹介され一緒に写真を取ったりした。
オカマは軍隊に入りたがるそうだ。男だらけだから。実際紹介されたオカマの
一人はタハーン(軍人)だった。

適当に境内をぶらつき、出店の串焼きを食べ、ビール飲み、射的やダーツをやる。
景品は大体ぬいぐるみだ。

タイの女の子はぬいぐるみが大好きだ。特にドラえもん。20代後半の女の子でも
部屋はドラえもんのぬいぐるみと人形で埋め尽くされてたりする。壁には大抵
自分の写真を大きく引き伸ばして沢山貼っている。タイで人気のSNS、hi5でも
トップ画はみんな当たり前のようにポーズ取った自分の写真だ。

涼しくなった境内でビールでまったりしてると、すぐ背後でなにやら不穏な
声がした。振り向くとワイルンが一人、飛び蹴りを食らってた。全く昨日と
一緒の光景にあっけにとられたが、プイに手を引かれて安全な場所に走る。
が、そこもワイルンが何人かに追われて走って逃げてくるところだった。
しおんはなんとかかわしたが、そのままワイルンが通行人のおばさんにぶつかり、
おばさんはその場に倒れた。ぶつかったワイルンも倒れ追っかけてきたワイルン
7,8人にやはり囲まれ凄まじい勢いで蹴られた。

すぐに警棒を持ったセキュリティーが来たが、そのうち一人はワイルンに
投げ飛ばされるように倒れた。全くあっけにとられてただただ眺めるだけだった。
ワイルン達は散り散りになったがそのうち何人かはその後も境内をうろうろしてた。
オームはこれから彼らは仲間を集めてボクシングをするんだと言ってた。

2日連続の出来事に考えさせられてしまった。昨日も今日も少数(昨日は一人)を
大勢で袋叩きにする。それも本気で。追ってくるあの足音と蹴るときの音が忘れられ
ない。

祭りは0時を過ぎても終わる気配がない。さすがに人は少なくなってきたが
相変わらずステージではダンス歌謡ショーが行われ、そのすぐ下では
ワイルン達がディスコさながらに踊っている。オームとプイも地元の友達と
そのなかで踊る。タイ人は老いも若きも踊りが好きだ。どこに行っても歌謡曲
が大音量で流れてる。

長距離バスの中でも普通に大音量で歌が流れてることがあるし、昔パーイという
田舎町に行ったときも、緑豊かな丘陵地にあるキャンプ場で大音量で歌が流れてて、
これには流石に辟易した。

2時を回った頃だったか、色んな人にビアリオ飲まされてよく覚えてないが
プイ宅に帰宅。そのまま寝入る。

朝方何度か目が覚めたが2度寝、3度寝して10時頃起きる。手桶シャワー浴びて
昼過ぎまでだらだらする。外でプイと妹が作ったご飯を食べる。昨日庭で教えて
くれた弦のような草が早速食卓?に並んだ。味はないがこりこりとした食感。
プイは実家に帰ると太るそうだ。これだけ食材が豊富な土地に住んでて何も
しないでだらだらとしてたらそうだろうなと思う。

1時過ぎにオームが来て、早速レンナーム(ソンクラーン)に出かける。
道沿いでは既に戦闘が始まってた。地元の友達の実家の食料品店?前に
陣取り、通る車やバイクと水を掛け合った。ビールとつまみでいい感じ
だが流石に暑い。水掛けが気持ちいい。汗と水とベビーパウダーで
どろどろだ。バンコクに帰るため夕方前に撤収。

プイ宅で家族全員と夕食をとっているとき、テレビのニュースでアヌサワリーが
タクシン支持派のデモ隊と軍隊の衝突で大変なことになってることを知る。
結局帰るのは明日の朝ということになった。もう着る服がない。。

食事後にプイとピーノーンと日本の話やらバンコクから持ってきた
辞典を読みながら外で歓談。夜10時、部屋中虫だらけのなか就寝。

続く

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