2009年4月12日日曜日

サッゲーオ その2

5時ちょうどに2人とも部屋に来てタクシーでアヌサワリーへ。

ピーサオのプイは不思議な魅力のある子で、
なんでもうまくやってその場を和ませてしまう。

昔一緒にタクシーに乗ったとき、ガラの悪い運ちゃんだったことがあった。
彼はジャイローン(気が短い)で前を走ってたタクシーの横に並んで、
窓開けて叫びながら文句言ったりしてた。
後ろに乗ってたしおんとオームは思わず黙り込んでしまったが、
プイは構わず運転手とオームに盛んに話しかけてくる。
最初誰かに電話してんのかと思ったら、普通に運転手に話しかけてた。
運転手も彼女のしゃべりに圧倒されて、受けにまわって苦笑いしながら
相槌打ったりなんてことがあった。

アヌサワリーに着くとまだ朝5時半前だというのにロットゥーが
沢山駐車してた。3人分のお金を払って乗り込むと既に満席状態。
ロットゥーはどれもトヨタのハイエースで、高速やら地方の道で
よく見かけるのだが、あの車体に運転手含めて19人も乗っている。

もう席がないよと思ってたら席と席の間の補助席に座ることに。
一列4人で4列。一番前に運転手と客2人で19人。かなり窮屈。
でもタイ国鉄よりはましだ。

乗車人口にしてはありえないスピードで飛ばすロットゥーは乗り心地最悪だった。
特に高速で川を跨ぐ度に上下に体を衝かれ、眠るのはもちろんじっとしてること
すらままならない。それでも高速を降りるとだいぶ楽になり、8時前にサッゲーオ
の中心部でロットゥーを降りる。

プイがピーノーン(兄弟)に電話し、彼らが迎えに来る間にタラート(市場)を散策。
この街は特に観光地ではないので見た感じタイ人オンリーだ。しばらくしてプイの
妹と弟が2台のバイクで登場。

5人で分乗してオームの家に向かう。オームとプイは本当の姉妹ではない。
タイでは普通のことだが、いとこ同士なら大抵兄弟と呼ぶ。なので、
親戚を大勢紹介されるのだが、いったい誰が本当の兄弟、家族なのか
いつもよくわからない。

そして彼女達は実家や親戚の家に、そもそもは客の日本人を連れて
行くのになんら抵抗がないどころか、家族親戚も皆親しげに迎えてくれる。


サッゲーオの郊外は予想に反して素晴らしく綺麗なところだった。
艶やかな草木の緑の色合いが気分を開放させてくれる。植林された
道沿いの緑と遠くに見える丘陵、山の深い緑が自然との一体感を感じ
させてくれる。まるで北海道を走ってるようだ。

そんな道を3人と2人で分乗、80キロオーバー、ノーヘルで20分ほど走り、
オームの実家に到着。わかってはいたが日本の感覚からすると粗末な家だ。
トイレはじめじめして黒ずみ、当然タイ式、シャワーはない。浴槽を深く
したような水溜めがあって、それをすくって水浴びをするのだが、この
モルタルかセメントでできた水溜めの内壁は黒く変色し、苔やらなにやら
浮いている。

日本の戦前の田舎の生活を思ってしまうが、これが彼らの生活スタイルであって、
彼らはこれで別に不便を感じてないのだ。ゴーゴー娘などは化粧して綺麗に着飾って、
バンコクでそこそこのアパートで暮らしてるが、どんなに着飾っても衛生感覚は日本人
とは違う。

他には広い居間兼食堂があって、それに2部屋ほど壁で仕切られた部屋、
土間っぽい調理場がある。壁と屋根の間に10センチ程の隙間があって、
そこから虫やらトカゲやらが自由に出入りする。体長30センチほどの
オオトカゲ?もいた。それが夜になると奇妙な声で鳴く。

当然しおんはいつも蚊に刺され両足が赤い斑点だらけになるのだが、
タイ人は日本人ほど刺されない。プイはタイ人は刺されてもしおんの
ようにあまり斑点状に残らないと言っていた。

家でオームのお母さんと娘、親戚を紹介される。お母さんは良く似てる。
2歳になる娘も似ててかわいい。まだ子供と感じるオームが2歳の子供を
あやしてて複雑な気持ちになる。いつものオームからは想像出来ない
新鮮さがある。ゴーゴー娘はそうは見えないけど、既に子持ちのイサーン人
が多い。

続いてそこから5分程のプイの家に。プイの家は大きくわりと綺麗だ。
ここで一泊することになった。

が、結局お約束のタイ人時間で二泊することになる。。

続く

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